名勝 山水園

文化財の宿 山口湯田温泉 名勝 山水園
文化財の宿 山口湯田温泉 名勝 山水園

え?石川さん、イングリッシュガーデンが専門じゃないの?和なの?と思われるかもしれませんが~

色んな良い物を見て吸収するのですよ。

 

この山水園は旅館自体が国登録有形文化財(建築)、国登録記念物(名勝地関係)という珍しいところなのです。

 

しかも客室は14室しかなく、すべてが異なる趣をしております。

 

湯田温泉の温泉街からも一歩引いた山側にあり、町の騒音もなく静かな時を過ごせましたよ。

 

山水園はもともとは大正時代に実業家の別荘として造られたもので、それを改築して昭和11年に旅館として営業を開始したとのことです。

 

建物の中も少々大正ロマンを残した昭和な感じですよ。

今の形になったのは昭和38年とのことで、私が生まれる5年前ですから~約52年前。すごいですね。

その改築は京都の数寄屋師・笛吹嘉一郎(1898~1969)の意匠によるものです。

笛吹氏の作品は私の故郷・広島県福山市にもありまして。

福寿会館の望城亭

〒720-0061 広島県福山市丸之内一丁目8番9号 JR福山駅より徒歩5分

お時間ありましたら是非に。

この「いばらき門」も笛吹氏の設計・施工です。

今回、この茅葺のやり替え工事がこの3月に完成したばかりだということで、これも目的の一つでした。

 

この2階部分が茶室になっております。

 

いばらき門は大和郡山にある茶道石州流の始祖・片桐石州が摂津茨木城から慈光院へ移築した「茨木門」の写しです。

 

山水園の一番入口側で、すぐに目に入る位置にありますので、その存在感はすごいです。

地面より低い位置にある珍しい枯山水は笛吹氏が京都から連れてこられた庭師・後藤重栄の作庭です。

後藤重栄という名は初耳なのですが、ネットで調べてもこの山水園以外の作品は見つけられませんでした。エンターテイメントをこのまず、自分の道をいく人間はそういうもんですね。

右上あたりに「きばらき門」の屋根が見えますね。

露地ですね。

「路地」とは違うの?漢字を間違えそうですが。

露地は茶室を中心とした細い庭というニュアンスが大きいですね。

だから外待合、内待合があり、途中に中門や梅軒門、つきあげ門など配置されています。

それが普通の狭い道という感じで「路地」になったのかなとも思ったりしますね。

池泉回遊庭園ですね。

後ろの山も取り入れ(借景)、池を中心に自然のままの庭園を造っています。

山から湧き出る温泉水が池に流れ込み、冬でも鯉が元気に泳いでいるそうです。

これは大正時代中期に作られたそうなのですが、作庭者は不明とのこと。

こんな感じで、うちの娘たちも鯉のエサやりに夢中でした。

庭園内に石の灯篭がいくつかありました。

 

「あかぼうの石」と呼ばれているそうです。

赤ぼうの石は萩市の紫福地区、昔の福栄村の鍋山で採掘されていた石なのだそうです。

 

昭和の中期、灯篭を作る石工さんがいなくなり、現在はもう作れないのだそうです。

 

技術の継承が途絶えるのは、どこの業界も同じなのですが、寂しいものがありますよね。

リゾートという言葉があります。

近年、リゾートとレジャーが混同されておりますが、静かな空間で心を休めるのを目的としたリゾートとしてはこの山水園は素晴らしいと思いましたよ。

 

和の空間、作り込まれた庭園、静かな環境。

 

お勧めですね。

 

名勝・山水園公式ホームページ