 
    
    「種をまく人」
    クリーヴランドの貧しい人たちが住むスラム街。その一角に生ゴミから古タイヤ、壊れた家具などあらゆる種類の廃棄物が捨てられたゴミの山がありました。
    ある日、一人の女の子がゴミの山の隅っこにマメの種を植えます。毎日毎日、女の子は水やりに来ます。それをぼんやり眺める住民。
    住民は女の子が何をしてるのか確かめるため、そこを掘り返してマメの種を見つけ、自分のしたことを後悔します。
    そして女の子の水やりを手伝うことにします。
    こうやって、スラム街の住民は一人また一人とゴミの山周り野菜を植えはじめ、敷地が足りなくなりゴミの山も撤去され、一面が畑になるんです。
    畑が広がる過程で住民の心も変化していくんです。
    病気で畑にこれない人の野菜に水やりをしてあげたり、体力的に草むしりできない人のところもやってあげたり。
    けど、それをわざわざ口にする人はいませんでした。人が助け合うのは当たり前だからです。
    年齢、性別、国籍、人種、宗教の違うスラムの住民が作物を通じてコミュニケーションをとるようになり、仲間意識を持ち始め、いままで見て見ぬふりをしていた地域の問題にも目を向けるようになりました。
    というお話^_^何回読んでも素敵です。
    


